1:主動筋・拮抗筋とは
主動筋とは
その筋トレできたえる目的の筋肉
のことを言います。例えば右のアームカールは上腕二頭筋を鍛える筋トレなので上腕二頭筋が主動筋となります。
そしてアームカールでダンベルを挙げる動作で上腕二頭筋が収縮し肘を曲げれば、反対側の上腕三頭筋は逆に伸長します。この
収縮する主動筋の反対側の伸長する筋肉を拮抗筋
といいます。
右のアームエクステンションでは上腕三頭筋を鍛える筋トレ、つまり上腕三頭筋が主動筋なので、アームカールとは逆に上腕二頭筋が拮抗筋になります。
では主動筋と拮抗筋の関係を主な筋トレ種目で比較してみよう。
2:主な筋トレ種目と主動筋・拮抗筋の関係
左側が主動筋の時は右側が拮抗筋、右側が主動筋の時は左側が拮抗筋です。
ベンチプレス・腕立て伏せ{大胸筋} ←→ {広背筋}ベントオーバーロー・ワンハンドロー
アームエクステンション{上腕三頭筋} ←→ {上腕二頭筋}アームカール
ショルダープレス{三角筋前部} ←→ {三角筋後部}ラットプルダウン・チンニング
シットアップ・クランチ{腹直筋} ←→ {脊柱起立筋}バックエクステンション
この主動筋・拮抗筋の関係を組み合わせたコンパウントセット法(スーパーセット法)と呼ばれるトレーニング方法があります。
さらにこれらの主動筋・拮抗筋を意識した動きで重要な拮抗筋の働きとは?
3:拮抗筋のブレーキ作用とは
力を入れて主動筋が収縮すると拮抗筋が伸長します。しかしどちらも縮みっぱなし、伸びっぱなしではありません。特にスピードのある動きで主動筋が強く収縮すると、前ページの伸張性収縮のページでも解説したように勢いで関節が伸びすぎないよう
拮抗筋が伸張性収縮をしてブレーキ
をかけて関節を守るのです。
例えば投球動作やパンチでは、アームエクステンションと同様上腕三頭筋が主動筋として働き上腕二頭筋が拮抗筋 = ブレーキ筋として働きます。上腕三頭筋だけを強化しても
ブレーキが弱いと全力を出し切れない
のです。F1マシンが速く走れるのは強いブレーキも併せ持っているからなのです。それと同様速い投球、強いパンチをきたえるには拮抗筋である上腕二頭筋のトレーニングも必要です。
結び
「なんでここの筋肉が筋肉痛になってるんだろう?」という経験はありませんか?それはそこが拮抗筋として働いたため
伸張性収縮を繰り返したことで筋肉痛
になった可能性も考えられます。
しかし筋肉の働きは主動筋・拮抗筋の関係だけではない!次は多くの人が聞いた事もあるであろうあの"筋肉"についての解説だ!