1:ダンベルベントオーバーローイング
まずは「広背筋を使っている」感覚を身につけよう。
基本フォーム
デッドリフトもそうですが、ワンハンドローイングやベントオーバーローイングのような広背筋の筋トレは、上半身の筋トレですが、
下半身の使い方が大きなポイント
になります。ワンハンドローイング同様
のがベントオーバーローイングを行う上での最大の注意ポイントです。
- まずスクワットのしゃがんだ時のフォームをとってみます。膝の曲げ角度は120度くらいでよい
- 肩甲骨の内転させて胸を張る
- 背すじを伸ばして胸を張った状態を維持したまま股関節を支点にして上体を30度から60度程度の間まで倒していく
- 大殿筋やハムストリングスがしっかりストレッチされているかどうかを確認
- 背中が丸まらないよう体幹をフラットに維持
→パワーポジションと体幹トレーニング
注意!骨盤前傾と反り腰
日常的に骨盤が前傾しているタイプの人、いわゆる「反り腰」の場合、骨盤前傾を意識すると上のように体幹がフラットにならずさらに腰が反ってしまうので注意が必要。これはベントローに限らなずスクワット等どの種目にも言える。対策としては、腹直筋下部の強化や大腰筋他股関節周辺の柔軟性向上、などがある。
視線
ワンハンドローイングと同様前方斜め下くらいを見ます。完全に前方を見る必要はありません。なれてくれば下を向いた状態でも背中から首までフラットな状態を維持して広背筋に効かすことができます。ようは背中が丸まらなければよいのです。
肩甲骨の内転
ワンハンドローイングと同様動作全体を通して肩甲骨が動かないように背骨側に引き寄せ(肩甲骨の内転)固定します。
呼吸
吸いながらダンベルを引き上げ、吐きながらゆっくり下ろします。
ベントオーバーローイングのような背中のプル系トレーニングでは、ベンチプレスのようなプッシュ系とは逆の呼吸をする。これは息を吸う時に背中を筋肉を使うため、トレーニングの動きと呼吸の筋肉の動きを一致させるためである。
グリップ方法
ダンベルの握り方は順手、甲が前方に向くように握ります。手を引いて肘が曲がると上腕二頭筋が働きますが、前腕を回内させることで上腕二頭筋の働きを抑えます。
→上腕二頭筋と前腕の回内・回外について詳しく
次はベントオーバーローイングをバーベルを使ってやってみよう。
2:バーベルベントオーバーローイング
バーベルの利点は
ダンベルよりも高重量を扱うことができる
ので広背筋をより発達させることができます。ポイントはダンベルの時と基本的に同じですが、呼吸のしかたに高重量ならではの方法もあります。高重量を扱うようになった場合は、
- 息を吸い込むと同時に止めたままバーベルを引き上げ、引ききった所で吐く
あるいは
- 吸いながら引き上げ、引ききった所で息を止めたまま2秒ほど静止して広背筋を意識して、吐きながら下ろす
という方法もあります。
バーベル、ダンベルどちらの場合でも言えることだが、ベントオーバーローイングで高重量を扱う注意点は、上体が下がって背中が丸まりやすいこと。これを回避するために、逆に右のように体幹を真っ直ぐ立てすぎてしまい肩の筋トレになってしまったり腕と一緒に上体も上下してデッドリフトになってしまうことがある。無理に高重量を挙げようとせず、体幹の角度を広背筋に効く程度に保てる適度な負荷にとどめよう。肩甲骨と上体は動かないように固定して広背筋を使って腕だけを動かす(=肩関節を屈曲伸展させる)ようにしよう。
3:広背筋以外の筋肉
このベントオーバーローイングでも腕が伸展動作もしているので三角筋後部も働きます(→肩関節の働き)。
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←セイフティー部分にバーベルを乗せればベントロー台として使えるのがベンチプレスベンチ。
※スポーツクラブやジムではこの使い方を禁止している所もあります。
結び
腰を曲げて重いバーベルをぶらさげる態勢に「これはちょっと・・・」と感じる方もいるかもしれません。その場合はやはりスクワットで体幹や股関節の基本をマスターしてからこの種目を取り入れるといいと思います。
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では次はこのベントオーバーローと前ページのワンハンドロー、どっちが広背筋逆三角形作りにはベストな筋トレか検証してみよう。