広背筋のスタティックストレッチ
記事・イラスト by 清水俊勝(JSPO-SP,JATI-ATI,NISAQ-L1Inst)1: 広背筋の働きを理解しよう
筋肉を的確にストレッチするには、その筋肉の方向と動きを理解する必要があります。
広背筋は、上腕と脊椎下部・骨盤をつなぐ筋肉です。つまり上のアニメのように
腕を上に上げるだけで広背筋のストレッチになる
のです。さらに広背筋の働きをまとめると
- 上腕の内転(肩関節の内転)
- 上腕の伸展(肩関節の伸展)
- 上腕の内旋(肩関節の内旋)
この３つの働きがあります。
ではこれらをふまえて広背筋のスタティックストレッチを実際にやってみよう。
2:実践!広背筋ストレッチ
筋肉のストレッチの基本は、その
筋肉の働きの反対方向に引っ張る
ことです。例えば前項で解説した広背筋の3つの働きのうち1の「肩関節の内転」なら、「肩関節の外転」つまり腕を上に上げる、となります。
2の肩関節肩関節の伸展なら反対は「肩関節の屈曲」です。
わかりにくいのが3の「肩関節の内旋」でしょうか。反対は肩関節の外旋ですが、内旋外旋動作は稼動域が短いのであまり広背筋がストレッチされた感じはしないと思います。そこで2と3の
「屈曲・外旋」を同時に
やってみましょう。それが右のアニメです。
さらに次のようなストレッチもやってみよう。広背筋は
上腕と骨盤をつなぐ長い筋肉
でもあります。それを意識するためのストレッチです。
まずあおむけになって、右のように片方の腕を上げ、上げた腕と反対の方に体幹をねじります。ポイントは
- 腕を上げた側の肩甲骨を床からは慣れないようにする。誰かにおさえてもらうか何かに掴まっても良い
「腰をねじる」のではなく骨盤とつながっている広背筋がストレッチされていることを意識しよう。
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結び
三番目のストレッチ方法は「腰のストレッチ」と思われがちですが、広背筋が上腕から骨盤までつながっている長くて大きい筋肉だと言う事を理解する最適なストレッチ方法だと思います。日常的によくやる「のび」も広背筋のストレッチになります。