1:減量とは何が起こっているのかを理解しよう
「減量なんだから飯の量減らしてトレーニングの量増やしてフラッフラになるまで追い込むんじゃ・・・・」ではありません。考え方を少し変えてみよう。減量食事方法のページ他でも解説してますが、
食事量を減らす=炭水化物(糖質)の摂取量が減る
事です。これはつまり
筋肉を動かすための糖質エネルギーが不足している状態
ということです。糖質エネルギーが不足した状態で、糖質エネルギーを必要とする激しい運動やトレーニングをすると
糖質が足りない分筋肉のタンパク質が代わりのエネルギーとして使われてしまう
のです(→糖質のエネルギー代謝)。なので減量中のトレーニングは逆に
糖質エネルギー消費量を減らす
ようなメニューにする必要があります。それに加えて
強度が低く脂肪を多く使う有酸素運動
をとりいれます。
では実際の減量期メニューを紹介!
2:減量序盤のトレーニングプログラム
トータルな強度は落としても、上げる最高負荷をむしろ高く設定してパワーアップをはかってみよう。こんな時こそピラミッドセット法(→ピラミッドセット法とは)が効果を発揮するぞ。
効果 |
負荷強度 |
最大反復回数 |
|
筋力アップ |
筋力アップ |
100% |
1RM |
90% |
<5RM |
||
筋肥大 |
80% |
<10RM |
|
筋持久力 |
70% |
<15RM |
|
60% |
<20RM |
||
※「1RM」とは全力で上げて1回上げるのが限界という意味。5RMなら全力で5回が限界の重さでそれがだいたい最大筋力(1RM)の90%ほどだと言う事です。逆にできた回数から逆算して最大筋力を割り出す事ができる。(例えば50kgで10回できれば50/0.8=62.5kg) |
- 1セット目:50から60%程度でウオームアップ
- 2セット目:70%×5〜8
- 3セット目:80%×3〜4
- 4セット目:90%×1〜2
- 5セット目:80%×3〜4
- 6セット目:70%×5〜8
※インターバル3分以上
1セットを限界まで追い込まず、インターバルを長めにとって最高重量、最大筋力アップをねらうトレーニングプログラムです。5セット目にさらに100%に近い負荷にチャレンジしてもかまわない。回数や全体のボリュームが少ないので糖質エネルギーの消費量を抑える代わりに、1発の筋繊維の動員量を増やし
一瞬の爆発力や集中力を鍛える
トレーニングでもあります。
▼こちらも!
腹関節種目でこのセットプログラムをこなした後、単関節系の種目を15~20RM×2セットほどやって軽くパンプアップさせてやるとよい。注意しなければならないのは、1で解説したように限界まで追い込まないこと。
※ベンチプレスやスクワットのようなフリーウエイトは必ず補助者を得てやろう。ショルダープレスでは90%以上の重量はやらないように。
3:減量進行期のトレーニングプログラム
しかしさらに減量が進んでくると、さすがに筋肉や肝臓に貯蔵されている糖質エネルギー不足になります。脳のエネルギーは糖質だけなので集中力も低下してきます。そうなると序盤の高重量プログラムもこなせなくなってきます。そんな時は
- セット数を落とす
- 負荷を落とす
というような段階でトレーニングのボリュームを軽くしていこう。そして専門競技の技術的な練習量り割合を増やします。
結び
どうだったかな?ただたんに体重を減らしたいだけならがんがん激しい運動をすればいいだけですが、筋曜日の皆さんがめざすのは「筋肉量が多く体脂肪が少ない」ボディーですよね。体脂肪を減らすための有酸素運動も加えるとさらにベスト!(→有酸素運動と脂肪燃焼について)
そして減量はもちろん、自分で作ったトレーニング計画をさらに効果的にし、エネルギーの原料をしっかり筋肉内にストックさせ、システムを効率よく作動させるために大事な事はなんでしょう?そう食事です!食事方法こそが筋肉発達のカギなのです。というわけで次はその食事方法を学びましょう。