1:体幹トレーニングとバランス
体幹のバランスとは一言で言うと「体幹=胴体をくずさない」ことだ。くずさないとは、
- ★腰をねじらない
- ★曲げない
- ★反らさない
体幹がねじれたり曲がったりすると重心が不安定になり体全体の安定性が保てません。まずはそこから自分の体や姿勢をチェックしてみよう。体幹トレーニングは弱点を発見するにも効果があるぞ。
ようするに気をつけの体勢です。
耳→肩関節付近(肩峰)→大転子(股関節付近)→膝蓋骨後ろ付近→くるぶし前方
がほぼ一直線になっているのが基本の体幹安定状態です。
誰かに支えてもらってゆっくり前に倒れてみよう。体幹をまっすぐに維持できるかな?まずはゆっくり倒してってみよう。下左の方は倒れるにつれ体幹がぐにゃっとくずれてしまってますね。 右のようにできればBest!仰向けでもやってみよう。
※足をすべらさないように注意してください。
では先ほどのアームロッククロスレイズを「効果的な体幹トレーニング」として実践する目的と実践方法を解説!
2:股関節の柔軟性と体幹筋力
- 上のアニメのように四つん這いの体勢になる
- 体幹部のいわゆるインナーマッスル腹横筋(右絵の横方向のベルトのような筋肉→腹横筋とは)を使ってお腹をひっこめるように力をいれ(ドローイン)体幹をまっすぐに安定させる
- 体幹の安定を保ったまま、大殿筋、ハムストリングス(→大殿筋、ハムストリングスとスクワット)を使って脚をゆっくり持ち上げのばす
脚を持ち上げた時、体幹の安定が崩れて下のアニメのようになっていないかな?
これには二つの理由が考えられます。
- 股関節の、特に大腰筋などの筋肉(→大腰筋とは)の柔軟性が弱いため、脚と一緒に骨盤まで持ち上がって体幹の安定が保てず腰が反ってしまった状態
- 大殿筋などの脚を持ち上げる筋肉の筋力が弱い
つまり腹筋が強くても、特に股関節の柔軟性が弱いと体幹の安定性を保てないということなのだ。腹筋ではなくストレッチングやスクワットなどで股関節まわりのトレーニングが必要なのだ
※逆に息を吸いながらお腹をひっこめて腹横筋を収縮させてみよう。ベンチプレスで挙げる瞬間のあの感じ。→ ベンチプレス
▼こちらも!
次は肩!
3:肩関節・肩甲骨周辺の柔軟性と体幹筋力
今度は腕を上げてみよう。耳の高さ、さらに耳より高く上げた時に、股関節の時と同様体幹がくずれないだろうか。崩れた場合は言うまでもなく肩関節と肩甲骨周辺の柔軟性や筋力不足が考えられるので、ダンベルショルダープレスやラットプルダウンビハインドネックなどでトレーニングするとよい。さらに左(右)腕と右(左)脚を同時に上げる=アームレッグクロスレイズをやってみよう。
★股関節・肩どちらの場合でも、腹筋や背筋の弱さが原因で体幹が崩れる場合ももちろんあります。自分の弱点が何かを適切に判断しよう。
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では今度は個々まで実践した体幹トレーニングを立ってやってみるぞ!
4:立ち位での体幹トレーニング
横になってやるばかりが体幹トレーニングではない。アームロッククロスレイズでやった事を立った状態でやってみよう。体幹の安定性を保ったまま腕・脚を自由に動かせるかどうかをチェック。
股関節
上のように膝を高く上げると体幹がグニャッとつぶれないだろうか。アームレッグクロスレイズもそうですが、このように骨盤が後傾してしまう原因でよくありがちなのは、股関節周辺の柔軟性です。特に太もも裏のハムストリングス(→ハムストリングスとは)と大殿筋などの柔軟性が弱いと、膝を上げた時にこの固いハムストリングスに引っ張られて骨盤が動いてしまうのです。
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肩関節
右のように、体幹が傾かず腕を真っすぐ伸ばした状態で耳の後ろまで持っていけるかチェックしよう。腕と一緒に体幹まで後ろにそったりしてないか?
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▲高い浮遊感を得られるおすすめタイプ>同じ体幹トレーニングをバランスディスクに乗ってやってみよう!
もちろんただ股関節周辺の柔軟性が足りないだけではなく、背筋群や腹筋群の筋力不足も考えられますが、だいたいは
「体幹の安定性」を意識したウオーミングアップで、動的柔軟性の向上
とともに改善されていきます(→動的ストレッチによるウオーミングアップ)。
良い姿勢 = ニュートラルポジションとは。骨盤前傾・後傾観察から見る姿勢のチェック・評価方法他、腰椎・胸椎周辺や肩・肩甲骨の機能改善、良いコンディショニングに改善するためのストレッチやエクササイズなど実践例写真を使って専門的に解説している。機能解剖学書がないと分かりにくい箇所もあるが一般から専門家までおすすめの一冊。
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結び
どうだったかな?体幹トレーニングってこんなんだっけ?と、今まで腹筋ばっかり、同じ姿勢で我慢大会ばかりやってきた人には目からウロコだったのではなてでしょうか。
しかし今ひとつ「体幹の安定性」の実感がつかめない、あるいは肩関節・肩甲骨周辺や股関節周辺の柔軟性がどうも、という場合のとっておきの応用レベルアップ体幹トレーニングもやってみよう。