1:これぞ腹筋!シットアップ(上体起こし)とは
よく一般的に行われている、曲げた(あるいはのばした)脚を誰かに押さえてもらったり何かにひっかけて固定する上のアニメような腹筋を「シットアップ」学校などでは「上体起こし」とも呼ばれる筋トレ種目の特徴は、脚を押さえて固定する事で
腹筋だけでなく脚・太もも・腸腰筋の筋肉を使ってしまっている
ます。
腸腰筋とは上左のような股関節の筋肉で、脚と骨盤・腰をつなぐ筋肉です。脚を固定する事でこの筋肉と、同じく太ももと骨盤をつないでいる上右の大腿直筋が強く働き体幹を持ち上げるのです。
しかし徹底的にきたえたいのは腹筋です!なのでシットアップで腹筋により負荷をかけるには
脚を固定しない
方がよいのです。
▼こちらも!
では脚を固定せず股関節筋を使わないでより腹筋に負荷をかける「超シットアップ」をやってみよう!
2:股関節筋を使わないシットアップのやり方
足を台やベンチに乗せあらかじめ股関節をできるだけ深く屈曲させます。そうすることによって腸腰筋や大腿直筋の働きを抑える事ができ腹筋への負荷を高めることができます。完全に股関節筋を使わないのは無理ですが
深く屈曲させるほど腸腰筋や大腿直筋の働きがおさえられます。
腹筋全体を使ってフンっと起き上がろう。手は胸の前に組んで、手が膝に着くまで起こし
ましょう。
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しかし!このシットアップ、上体起こしには問題点もあるのです。
3:上体起こしは腰に悪い?
先に解説したように、シットアップや上体起こしは起き上がる時に腸腰筋を使います。重用筋のうちもっとも太くて長い大腰筋は
ため腰にもかなり負担がかかってしまうのです。一部の競技団体ではこの腹筋はやらないようにと勧告も出ているほどです。
そもそも先に解説したように、大腰筋や大腿直筋などの股関節筋を使ってしまうために、その分腹直筋への負荷が軽くなります。そのため腹筋そのものの強化には意外と不十分になりがちなのです。
筋トレで強化が不十分だといえる簡単な目安は
回数たくさんできちゃう
ことです。体力テストでは30秒間全力でやって何回できるかという方法ですが、数をたくさんできるということは筋肉への負荷が軽過ぎるという事です。
→筋トレと負荷・回数の基礎理論
なので腹筋、厳密には腹直筋をより強化するには上体起こしとは違う種目をやる必要があります。それにはやはり「クランチ」がおすすめです。
4:クランチとシットアップの違い
すでにクランチのページで解説しましたが、正しく行なえばクランチは腹直筋を鍛える筋トレとしてはベストだと思います。
正確なクランチは骨盤や腰が浮かないように上体を起こすのが特徴で、腸腰筋や太腿直筋を使わず特に腹直筋上部に集中させることができます。これは
腹直筋の働きは上体を丸める
ということに特化した動きなので腹直筋のトレーニングにはベストな筋トレなのです。しかもシットアップのように脚や股関節筋も使わず腰にもシットアップ程ストレスをかけません。
- ★クランチ=上体(体幹)を丸める
- ★シットアップ=股関節から体幹全体を持ち上げる
最後によくジムなどでも見かけるあの斜めの腹筋台、シットアップベンチについて!
5:シットアップベンチを使えば腹筋の負荷が上がる?
傾斜をつけたシットアップベンチを使ってシットアップの負荷を強める事がありますが、浅い角度ならよいのですが、角度を急にするほど重力で体が下に落ちようとするのを支えるためにそれこそ腸腰筋や大腿四頭筋など太ももの筋肉、そして足首周辺の筋肉(前頸骨筋)が強く働き、やはり腹筋に集中しにくくなります。
クランチなら良いと思いますが、クランチでも負荷を高めるにはベンチよりダンベル等重りを胸に抱える方法の方が良いと思います。
▲ジムダンベル
グリップ部分がローリング(回転)してくれるので遠心力がかからずスムーズな動作が可能なタイプ。ジムやクラブにあるのはだいたいこのタイプ。 |
▲スクリューダンベルセット
プレートの脱着して重さを変えるタイプでやや手間がかかるがジムダンベルのように重さ毎に揃える必要はなく価格的にお得。左は鉄むき出しタイプで右は輪っかの部分がラバーでコーティングされているタイプ。 |
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結び
結論としては、腹筋なら「シットアップよりクランチ」です。
では次はその腸腰筋と大腰筋と脚上げ腹筋について詳しく学びましょう!