1:ふくらはぎ=下腿三頭筋の機能解剖図
- 表面に腓腹筋
- その内側にヒラメ筋
があります。どちらも足関節の底屈に働きます(→足関節)。
こむら返りは「腓返り」と書くのでまさに腓腹筋のことですね。そうです。
つるのはこの腓腹筋
の方です。
次に下腿三頭筋の動作について腓腹筋、ヒラメ筋それぞれのちがいから解説。
2:腓腹筋
膝関節から足関節にまたがる腹関節筋
で、足関節の底屈だけではなく膝関節の屈曲(→右膝関節)に働きます。そのためこの筋肉をしっかりストレッチさせるためには足関節の背屈に加え膝関節の伸展も必要になります。
3:ヒラメ筋
腓腹筋とは違い、
がヒラメ筋です。膝を屈曲させて腓腹筋をゆるめた状態で足関節を底屈させるとヒラメ筋だけを集中してストレッチさせることができます。
ではいよいよふくらはぎをストレッチしてみよう!これも腓腹筋、ヒラメ筋に分けてやってみるぞ!
4:腓腹筋のストレッチ方法
前足をより前方に出すとより腓腹筋のストレッチが高まります。ただし踵(かかと)が地面から上がらないように!また、下のように左右の足がまっすぐ平行になるように注意しよう。
次はヒラメ筋のストレッチ方法。
5:ヒラメ筋のストレッチ方法
上右のようにただ両足をそろえてしゃがんで踵が地面から浮かないように前方に体重をかけるだけでもいいですが、踵を地面につけられない場合は上左のような体勢でやってみよう。どちらも
膝を曲げて二関節筋である腓腹筋をゆるめる
のがポイントです。
こんなストレッチはダメ!
腓腹筋のストレッチで上左のように上体をまっすぐ立て行うと、後ろ脚の方の股関節の伸展位が大きくなり(→股関節)腸腰筋が強くストレッチされるため、踵を地面に着けたまま膝の伸展を維持する事ができません。膝が屈曲してしまうと腓腹筋のストレッチは不十分になります。
先に紹介した右のイラストのように、股関節の力をぬいて上体を前傾させて膝に手を置く「だるそうな」態勢でよいのです。ただ下腿三頭筋をストレッチさせてる方の膝はしっかりのばすこと。
6:捻挫予防-ふくらはぎ以外の下腿の筋肉
前けい骨筋
下腿の前方、すねの部分にある前けい骨筋などは、足関節の背屈させる働きがあり、走る動作では重要な筋肉です。
捻挫の筋肉
ふくらはぎ外側には足関節を外反させる筋肉(長腓骨筋、短腓骨筋など)があります。これらの筋肉の柔軟性が弱いとねん挫をする可能性が高くなります。
※ただし柔軟性だけではかえって捻挫をしやすい。この外反筋群は、急激な内反にブレーキをかける働きをします。つまり外反筋群の筋力が弱いと捻挫をしやすいのです。バランスディスクに片脚で立つトレーニングなどで鍛えられます。
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結び
さて、これがプールの時とかに突然おそってくる「つったああっ」筋のストレッチ方法です。しかし運動前にこのような止まった状態のスタティックストレッチだけをすると逆につりやすくなる可能性もあります。ウオーミングアップにはダイナミックストレッチ(→ダイナミックストレッチとは)、運動後の疲労時にこの静的・スタティックストレッチをやろう。
・・・・で、お気付きになりましたか?「下腿三頭筋?これってアキレス腱のストレッチちゃうの?」そうです。次はそのアキレス腱についてまさかの真実を知ってもらいます!