1:ふくらはぎの「つり」と「肉離れ」の違いとは
プールで泳いでたら突然ふくらはぎがピキッ!みたいな事件、多くの方が体験したことがあるのではないでしょうか。そう、いわゆる「つり」「つった」「こむらがえり」というやつです。走ったり跳んだり瞬発的な動きをした時や、疲労している時にも突然起こることがあります。もちろんふくらはぎだけではなく太ももや他の筋肉でも起こります。
一方「肉離れ」というのも怪我もあります。「つり」と「肉離れ」は起こる場面も症状も似ていて、どちらも同じ現象だと誤解されている事もありますが、実はまったく違う怪我なのです。ではどような怪我なのか、それぞれ解説していこう!
2:「つり」とは
筋肉の収縮は、脳から「収縮しろ」という命令が筋肉に伝達されて起こる場合と、瞬発的な運動時や緊急の時など神経が反射的に反応して収縮(短縮性収縮)する場合があります。そして収縮した後は伸長しようと働きます。
ところが
筋肉が疲労状態にあると、神経の「収縮・伸張」の伝達がスムーズに行われず
筋肉が収縮したまま痙攣して戻らない状態
に陥ることがあります。これが「つり」です。なのでつった時は強制的にストレッチをするのが応急処置の基本です。
では一方肉離れとは?
3:「肉離れ」のメカニズムと「アキレス腱断裂」
瞬発的・急激に筋肉に強い負荷がかかって筋肉が強く引き延ばされようとした時、筋肉は伸張性収縮して筋が伸ばされないようにブレーキ収縮をします(→伸張性収縮とは)。
この時
筋肉が疲労していたりその引っ張る負荷に耐えれるほどの収縮筋力と柔軟性が不足していると、
引っぱりに耐えられず筋繊維が「ぶちっ」と切れる
のです。これが肉離れです。
つまり
「つり」が筋肉が短縮性収縮の時に起こりやすいのに対して、「肉離れ」は逆の伸張性収縮で起こる
のです。
同じメカニズムで、特に筋肉の柔軟性が不足している時などは筋肉でなく腱が損傷することもあります。ふくらはぎの場合はあの恐怖の「アキレス腱断裂」です。
ではいよいよそれらの怪我予防のためのテーピングテクニックの実践といこう!
4:つり防止・疲労補助のふくらはぎテーピング
使用テープ
つり・こむら返りも肉離れも、ふくらはぎの下腿三頭筋のうち、外から見える左右に割れた腓腹筋で起こります。その腓腹筋をサポートするようなテーピングをします。かかとからアキレス腱を通ってこの腓腹筋の左右の外側頭・内側頭それぞれに沿うようにキネシオテープを貼ります。ポイントは足首の角度です。
でテープを強く引っ張って貼るようにしよう。
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次はアキレス腱を損傷したり肉離れで動けなくなった時などの応急処置としての固定テーピングの方法!
5:肉離れ・アキレス腱損傷の固定テーピング
使用テープ
まずはサポートと同じ形でハード伸縮テープをはりますが、アキレス腱の損傷・断裂を保護する固定のためには腓腹筋サポートの場合と大きく異なる点があります。それは
でテープを貼ります。固定を強化するために真ん中にもう一本貼るとよい。
- まずソフト伸縮かホワイトテープでアンカーを巻く
- 足首を底屈伸展させた状態でハード伸縮テープを貼る
- さらにソフト伸縮テープかバンテージなどでふくらはぎ全体を固定する
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結び
技術的にはそれほど難しくないのでわりと簡単にマスターできると思います。腓腹筋やアキレス腱の付け根付近に違和感を感じた時などにもサポートテーピングをするとよいでしょう。
では次はちょっとレベルアップの膝のテーピングについて学ぼう!