1:膝テーピングの基本中の基本だ!
サッカー、バスケット、テニスほかスピード・ターン動作やジャンプが多い競技で負荷・ストレスがかかり怪我をしやすい箇所、それが膝です。故障を最低限に防ぐためにも膝のテーピングの基本的な方法をマスターしよう。まずは「内側側副靭帯」から!
2:膝内側側副靭帯とは
膝関節の内側、太ももの大腿骨と下腿の脛骨をつなぐのが内側側副靭帯です。上のイラストのようにお皿からだいたい指四本分、この位置を支点に膝関節が曲がる地点です。外側には同様に外側側副靭帯があります。
膝関節の働きというのは脚の前後の曲げ伸ばしだけ
ですから(→膝関節)膝関節が左右にぶれないようにこの側副靭帯が両側から支えているのです(※下)。
しかし膝関節はもともと内側に曲がっている(ニーイン)構造なので、特に片脚で立ったりストップする時など、膝が内側に入って内側靭帯にストレスがかかり易いのです(→片脚スクワットと体幹トレーニング)。
特に女性は骨盤の幅が広く股関節間の距離が長いのでよりニーインになりやすい
のです。膝の内側に違和感や痛みがある時はこの内側側副靭帯にストレスがかからないように膝の内側稼働域をテーピングで制限して膝関節の安定度を高めよう。
※"準備運動"で「膝回し運動」みたいなのをやったことあるだろうか?もちろん膝は回る関節ではありません。
3:内側側副靭帯の稼働域を制限する膝テーピング
1:アンダーラップ
使用テープ : アンダーラップ
膝など面積が大きい場合や固定力を強めるためにテープを多く使用する場合などは、直接肌にテープを貼るのではなく最初にアンダーラップを巻くとよい。テープのような粘着力はないが自然に肌に張り付きます。つきにくい場合は粘着スプレーを巻く箇所にスプレーしてから巻いていこう。
2:アンカー
使用テープ : ソフト伸縮テープ38~50mm
アンダーラップの上下の両端を止めるように巻こう。ここは安いテープでも十分です。
3:Xサポート
使用テープ : ハード伸縮テープ50~75mm
メインのテーピングなのでソフト伸縮テープやキネシオテープではダメです。ハード伸縮テープでも、あまり安い物はキネシオのように柔らかくてサポート力が弱い製品もあるので注意が必要です。伸縮性のない非伸縮テープ(ホワイトテープ)でもよいです。
- ★三本のテープが内側側副靭帯上で交差するようにはる。
- ★さらに強度を高めたい時は少しずらして二重ばりにする。
- ★考え方は足首内反捻挫テーピングのスターアップと同じ。膝関節がニーインしないようにテープで引っ張ってサポートする。
4:仕上げ
最後にXサポートの上からさらにアンカーを巻いてテープがはがれないように止め、ソフト伸縮テープか、あるいは繰り返し使える伸縮包帯やバンデージなどを全体に巻いてをラッピングしておくとよい。お皿は開けておきます。
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結び
内側側副靭帯だけならアンダーラップはなしでもかまいませんが、膝のテーピングはたんに怪我の悪化・防止だけではなく膝関節全体の安定感、ぶれを抑えるという目的もあります。次に紹介する「スパイラル」や後十字靭帯・膝裏のサポートも続けて膝テーピングの完成度を高めよう!