1:ハムストリングスの重要な働きとは
ハムストリングスには「股関節の伸展」「膝関節の屈曲」に加えて以下のような働きがあります。
- 大腿二頭筋・・・・・・・股関節の外旋、膝関節の外旋(長頭)
- 半膜様筋・半腱様筋・・・股関節の内旋、膝関節の内旋
屈曲-伸展にしか動かない1軸関節
です。つまり実際には膝関節自体が回旋しているのではなく
「前腕の回内-回外」のように下腿が回旋している
のです。
→ダンベルアームカールと回内回外
大腿四頭筋にはこの「内旋」「外旋」の働きがありません。
膝関節の内旋外旋がはっきりと強く発生するのは、例えばストップやターンなどのアジリティー(敏捷性)動作で、ハムストリングスが膝や股関節を支えるために強く働きます。
この時ハムストリングの回旋に対する筋力が弱いと
- 肉離れを起こし安い
- 膝十字靭帯や内側靭帯を痛め安い
事があるのです。
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ではこの内旋・外旋を意識したハムストリングスの筋トレをやってみよう!
2:シングルレッグスクワット
実は不安定な状態で屈伸動作をするだけでも膝と股関節をささえるためにハムストリングスが内旋・外旋の働きをします。上記のアジリティー局面で
伸展・屈曲をしながら内旋・外旋するという複雑な動きで強い筋力を発揮しなければならない
ため肉離れなど怪我を起こしやすいのです。片脚スクワットはこの不安定さを作るために最適です。
バランスディスクの上で通常の両脚スクワットなどもよいです。さらにはバランスディスクで片脚スクワットにもチャレンジしよう。
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しかし片脚は無理!と言う方のために「片脚だけど片脚じゃない」スクワットを紹介!
3:ブルガリアン・スプリット・スクワット
片脚スクワットが「無理」と言う場合はこの。スプリットスクワット(ブルガリアンスクワット)をやってよう。両脚スクワットよりも重く、片脚スクワットよりも軽めでできます。
- 狭すぎるとしゃがんだ時に膝が前に出過ぎてしまう
- 広すぎると重心がかかとに乗ってしまう
スクワットの基本に合うようにポジションをセットしよう。
ダンベルなどを持つ場合は、肩に担ぐのが理想だが、後ろ足で支えていると言ってもブルガリアンスクワットは基本片脚なので、やはりバランスを崩しやすい。上アニメのように無理せず両腕を下げた状態でも良い。
次はハムストリングスの回旋の働きを実際に行う筋トレをやってみよう。
4:回旋スクワット
通常のスクワットの体勢より体幹を横に回旋させた状態からスタートし、反対方向に回旋させながら立ち上がるスクワット。右のようなターンなどの場面のハムストリングスの働きの再現を目指したスクワットです。
アニメのように右の方からスタートした場合は右のハムストリングスに効きます。
注意点は、体幹、もしくは腰を
「ねじる」のではなく股関節をしっかり動かして
体幹全体を回旋させます。
また、
バーベルを使うと遠心力で腰を痛めやすい
のでダンベルを使おう。
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結び
通常のスクワット、特にバーベルスクワットでも膝や股関節に回旋運動がかかるのでハムストリングスのトレーニングに十分なっています。
しかし、強いターンができない、ストップ&ゴーが遅い、と言う場合にこれらのトレーニングを取り入れてみよう。
では次は先にも出てきた中殿筋、忘れがちな股関節のインナーマッスルについてくわしく学ぼう!