1:大腰筋・腸腰筋とは
股関節と大腿をつなぐ3つの筋肉腸骨筋・小腰筋・大腰筋をまとめて腸腰筋と呼びます。
- 腸腰筋・・・骨盤と大腿をつなぐ単関節筋
- 大腰筋・小腰筋・・・腰椎と大腿をつなぐ二関節筋
小腰筋は大腰筋の補助として働きます。これらの筋肉は体幹を固定した時に太もも、脚を持ち上げる働き、逆に腹筋トレーニングのように脚を固定している時に体幹を持ち上げる働きをします。
さらに大腰筋は、上左のように立った状態で体幹を安定させながら脚をコントロールする時やスクワットのような脚を屈伸させる時などでも大きく働きます。つまり走る時はもちろん歩行、立ったり座ったりなど体幹がかかわる日常的な多くの動作に働くので疲労してタイトになりやすい筋肉です。大腰筋の柔軟性や筋力が弱くなると骨盤が安定しなくなり、腰への負担が上がってしまいます。
なので運動の後、夜家に帰って入浴後など、大腰筋・腸腰筋のスタティックストレッチをしっかりやっとこう。
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それではストレッチの実践といこう!
2:実践!大腰筋・腸腰筋のスタティックストレッチ
レベル1
まずはランジでゆっくり、できるだけ深く下ろしてこう。ストレッチターゲットは後ろ脚側の大腰筋です。
レベル2
ランジからさらに深く下ろし、ストレッチする大腰筋側の膝を地面につけます。
レベル3
レベル2よりもさらに深く下げます。上体を真っ直ぐ立てるほど大腰筋がより強くトレッチされますが、無理に真っ直ぐに立てる必要はありません。大腰筋に無理なストレスがかからない程度にとどめよう。無理をすると右のように正面から見た時に、体幹を前脚側に横に傾けて代償動作をとってしまいます。
ついでにちょっとレベルアップな静的ストレッチメニューをやってみよう。
3:肩関節け肩甲骨周辺と大腰筋のコンパウントストレッチ
ランジの体勢で、ストレッチターゲットの大腰筋側の腕を上げ逆の手で後の太ももを触るくらい、体幹を逆方向に回旋させてみよう。腕を高く上げることで、大腰筋と同じく骨盤や腰椎から上腕までつながっている背中の広背筋も同時にストレッチされ、肩関節・肩甲骨周辺のストレッチも同時に行えます。このような2カ所以上を同時にストレッチする方法をコンパウントストレッチと言います。
運動場面で1箇所だけがストレッチされるという場面よりもむしろ同時に複数の筋肉がストレッチされる事が多いので、このようなストレッチ方法も工夫してとりいれるとよい。大腰筋と上腕三頭筋の組み合わせもできる。
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結び
最後に下半身と上半身のストレッチメニューを同時におこなう方法を紹介したが、もちろん1つのターゲット筋肉をピンポイントで丁寧にストレッチをかけることがまず基本です。
ストレッチも筋トレ同様目的の筋肉をしっかり意識しよう。