1:乳酸系トレーニングとは
走っている、もしくは動き回っている時間が比較的多くなる状況に加え、さらにハイパワーでのダッシュを繰り返す場面もあるような競技の中で、すばやく疲労回復させ最大パワーを繰り返し発揮できる心肺機能と持久力を強化するためのトレーニング。
運動時間が40秒前後、つまり
もっとも糖質エルルギーを消費し代謝物質である乳酸が産生される「解糖系」運動
なので乳酸系トレーニングと呼ばれていましたが、近年では「ミドルパワートレーニング」など様々な呼び方もあります。
野球など休む時間が多くなる競技でも、二塁打三塁打など長いベースランニング後のすばやい回復力をきたえるためにはとりいれてもいいかもしれません。
想定種目: サッカー、バスケットボール、ラグビー、ハンドボール、ボクシング、柔道、空手道、野球など
2:実践トレーニングメニュー
このようなトレーニングは別名乳酸系トレーニングとも言い、キツいトレーニングだ!ようはこの乳酸と戦うトレーニングです。
耐乳酸トレーニング、乳酸耐性トレーニングなどともいい、これによって向上する耐乳酸能力を緩衝能力といいます。
※スプリント同様ウオーミングアップを十分におこなってから始めよう!(→スプリントのウオーミングアップについて)
200メートル or 20秒ランニング→インターバル×5本
- インターバル時間---同じ距離をジョグでつなぐ。
- 全力の80から90%でできる限り全力疾走
シんでもらいます。
400メートル or 40秒ランニング→インターバル×3本
- インターバル時間---同じ距離をジョグでつなぐ。
- 全力の80から90%でできる限り全力疾走
さらにシんでもらいます。
3:トレーニングのポイント
- ※インターバル間のジョグは、スプリント・インターバルトレーニングの場合よりもやや高いペースで走る。
- ※インターバル200と400の間に5分から10分程度の休息を入れる(軽く動くようにし脚のストレッチなどを行っても良い)。
- ※走り終わった直後に心拍数を計測して、最大心拍数を超えない程度に調節しよう。逆に心拍数があまり上がらず余裕があれば、本数を増やす、400のセットをさらに増やす、休息を短くする、ペースを上げるなどして強度を上げよう。
最大心拍数 = 220 ー 年齢
例えば20歳の最大心拍数は220 - 20 = 200
※心拍数の測り方---10秒間計測して6倍
4:乳酸との戦い?
無酸素能力有酸素能力の両方を向上する"タバタプロコトル"のトレーニング方法について。
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40秒間の全力運動は最も多く乳酸が産生されるトレーニングでインターバルジョグの間にいかに回復させられるかがトレーニングの要です。
できれば器具を使って乳酸値の測定も行えればよいですが、これは専門のコーチの指導がなければ絶対にしないでください。ワタクシもわかりません。心拍数でも十分トレーニング効果を測る事はできるので記録をきちんととっていこう。
- ★最大心拍数を超えない!
- ★週に2回!
- ★記録をつける!
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結び
100メートルのようなスプリント競技でも、終盤局面でのトップスピードを維持する持久力を強化するためにも乳酸系トレーニングは必要です。スプリントトレーニングの時と同様自分の競技特性に合わせてメニューを工夫してみよう。
特に本数に関しては、とにかくキツいトレーニングなのでひかえめに書いています。
では次は乳酸を素早く処理する能力をさらに向上するための有酸素トレーニングをやってみよう!