1:上体起こしは腰に悪い?
前ページの「腹筋はもうしなくていい?」で、腹筋運動の問題について解説いたしましたが、特に「上体起こし」とも呼ばれている「シットアップ」は日本バスケットボール協会が推奨しないと公表するなど、この上体起こしが学校の体力テストの種目になっていにもかかわらず"ワルモノ"扱いになりつつあります。
確実に腰に痛めると断言はできませんが、膝を曲げたシットアップでも腰椎に負荷がかかることははっきりしています。
ではシットアップ=上体起こしはなぜ「腰に良くない」と言われるのでしょうか?
- 腰が床から離れるかどうか
- 体幹・背中が丸まっているかフラットか
シットアップの特徴は、
腰が床から離れるまで上体を起こし背中が丸まらずにフラットになる
ことです。この時に
腰から上の上半身の重さが負荷として腰椎にかかってくる
のです。これを連続して繰り返す事が問題だと考えられます。
一方クランチは床から腰を持ち上げず体幹が丸まります。
腹直筋の働きは体幹を丸める
事なので、クランチの方が、腹直筋の筋トレとしてはベターだということになります。
ではこのクランチをより負荷の高いトレーニングとして行う方法を考えてみよう。
2:腰によい?レベルアップクランチ
重い負荷で効かす
クランチのページでも色々な方法を解説していますが、負荷を高めるてっとりばやい方法は重りを持つ事です。上げる角度は少なくていいので
40秒程度ぎりぎり反復できるくらいの重さの負荷
で、やってみよう。腹筋をかなり熱くパンプアップできると思います。
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軽い負荷で効かす
逆に軽い負荷でやってみよう。その代わり
挙げ下げにそれぞれ5秒以上ゆっくり動かす
これでやはり40秒程度になるような負荷に調節しよう。
ブロック1個1個個別に効かす
腹直筋八つのブロックに分かれた構造になっています。クランチは特にこの上部の6つのブロックを使って体幹を丸めます。
これらのブロックのうちさらにピンポイントで効かしたいブロックに手を当てて、ピンポイント効くように起こす角度や傾き加減を変えてみよう。
脂肪が多くて触れないけどどうしたらいい?・・・それはワタクシもわかりません。
ではクランチ以外の腹筋強化方法を紹介。
3:その他の腰によい?腹筋トレーニング方法
専用器具があれば右のような腹筋トレーニングができます。腹直筋の上部メインクランチと違い下部まで負荷をかけられます。
大腰筋を使ったレッグレイズにならないように股関節は屈曲させた状態を維持し、腹直筋を丸めるように下半身を持ち上げます。
ゆっくり持ち上げ→2秒ほど静止→ゆっくり下ろす
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結び
他にも腰への負担が少ない腹筋の方法はあると思いますが、今の所特に腰によくないとされているのはシットアップ、つまり従来から行われてきた「上体起こし」です。しかし体力テストの種目として未だ行われているので一般的にはまだまだ続けられているのが現状です。
シットアップをしなくても腹直筋を鍛える方法があるのですから、腰を痛める可能性がある上体起こしをあえてやる必要はない、というのがワタクシの考えであります。
次は筋曜日のみなさんには言うまでもないかもしれませんが、腹筋によくある疑問「腹筋は毎日してもいい?」について。