1:体幹の筋トレ器具で腕をきたえる!?
右の器具はチン&ディップススタンドなどと呼ばれる筋トレ器具で、スポーツクラブなどにもだいたい置いてあり、自宅用にも比較的安く購入できる器具です。通常はこの器具で体幹の広背筋や大胸筋をトレーニングするのに効果を発揮しますが、腕・上腕から前腕まで鍛える事も可能です。
例えば上左は「チンニング」という背中の広背筋をきたえる筋トレです。右はそのチンニングの失敗例ですが、いわゆる「懸垂」と言われ学校でもやらされた運動ですね。チンニングと懸垂の違いはチンニングのページでもくわしく解説していますが、懸垂のやり方では上腕二頭筋が働いてしまうので体幹の広背筋への効果が弱まるのです。
ということは逆に懸垂を上腕二頭筋の筋トレとして行えばよいのではないか、よしやろう!ということで腕二頭筋=力こぶにより効かせる"スペシャル懸垂"をやってみよう!
2:上腕二頭筋を鍛える懸垂
懸垂でより上腕二頭筋に効かすには、広背筋のチンニングとは逆に
- ★胸を張らない
- ★肘を背中の後方まで引かない
ことです。つまりチンニングではNGなやり方でそのままやればだいたい上腕二頭筋に力が入ります。グリップは逆手で握ります。
両手では負荷が軽くて何十回もできてしまう!という人は片手でやってみよう。
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次は同じ懸垂でも縦グリップで握る懸垂をやってみよう。しかしねらう筋肉は上腕二頭筋ではないぞ!
3:腕とう骨筋を鍛える縦懸垂
上腕二頭筋は二の腕の筋肉ですが、グリップを縦に握ることで前腕の腕とう骨筋を懸垂で鍛えることができます。
ポイントは、上腕二頭筋の場合とまったく同じ。広背筋を使わないように胸をはらず肘を後方まで引かないようにします。片手でやる方がより腕とう骨筋に効かすことができます。
次は懸垂の逆さま、ディップスで力こぶの裏側の上腕三頭筋を鍛える筋トレをやってみよう。
4:上腕三頭筋に効かせるディップス
右の筋トレは大胸筋を鍛えるディップスと言う筋トレ種目です。このディップスも体幹の大胸筋ではなく二の腕裏側の上腕二頭筋に効かす筋トレとして行うことができます。
ポイントは
- ★胸を張らない
- ★手を体の前方まで押し出さない
大胸筋に効かすディップスは、ベンチプレスや腕立て伏せのように手を後方背中側から胸側前方を押し出すのが基本ポイントでした。つまり大胸筋に効かさないようにするには
前方へ押し出さない
ようにして腕の曲げ伸展を強調すればよいのです。つまり右のようなディップスのページでも解説している「失敗例」をそのまま実践すればよいのです。
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結び
普段体幹筋のトレーニングとして行っている種目ではNGとなるフォームでも、目的によってはオッケーフォームとなる分かりやすい例の筋トレでした。
それでは次は腕をコントロールする重要な筋肉、肩の筋トレについて学ぼう!