1:ラダートレーニングの目的とは
よくテレビや動画でみかけるのが、とにかくラダーを複雑なステップで速く駆け抜ける、というものではないでしょうか。え?そういうもんじゃないのラダートレーニングって?
・・・・・ちがいます。複雑なステップはむしろ高齢者向けの運動プログラムでそういうものがあります。
では競技力や運動能力向上効果を目的として行うラダートレーニングというのは、ざっくり簡単にまとめると
体重移動を正確に行う体の使い方・コントロール技術を身につけるためのトレーニング
ということになります。
例えばいくら複雑な動きで速く走れても、
- それで急に止まれと言われた時、正確にピタッと止まれるか
- とっさに飛不必要がある場面で、正確にジャンプしかつ着地ができるか。
といった場面は日常生活はもちろん野球でもサッカーでも、多くの競技でそのような場面はあると思います。陸上競技だって体重移動のコントロールは絶対に必要です。そこでラダーの登場です。
2:なぜラダーが必要なのか
例えば右のような連続ジャンプ。まずは何もないところでただジャンプしてみよう。そして今度はラダー上で連続ジャンプしてみよう。どうですか?正確にマス目に合わせて着地できましたか?最初はほとんどの人は思うようにマス目を捕らえる事が難しいことに気づきます。
ただ跳ぶだけで難しいのですから細かいステップならなおさらです。ラダートレーニングの最も目指すべき効果とは
正確なボディーコントロールが動きのロスを抑え、その結果スピードや敏捷性も向上する
ことなのです。
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さらにラダーには
使うラダーの種類でトレーニングの効果はぜんぜんちがうものになってくる
という特徴もあるのです。そこで様々な種類のラダー製品が販売されている中で、「ホンモノ」のラダーの選び方を解説しよう。
3:正しく効果的なラダーの選び方
最も多くみかけるのが、右のようなラダー部分が平べったいプレート状のもではないでしょうか。しかし安いからといってこれを選んではダメ。
平べったく立体感がなければ、踏んだりぶつかっても気づかずトレーニングの効果半減
なのです。 これなら地面に線を書いてするのと同じことで、ラダーをわざわざ使う必要がありません。
断面が山形で立体的のもの
を使う必要があります。それはなぜか。実は先ほどの解説以外にラダートレーニングにはもう一つの大事な目的があるのです。
例えば再び先ほどのジャンプです。足に注目してください(右のアニメ→足の使い方と着地方法)。ジャンプ、走るなどの足の動きは
ようにコントロールする必要があります(トゥーアップ)。
そして足が接地する時、
足で後ろに蹴るのではなく地面をしっかりプッシュして膝が上がるか(ニーアップ)。
→走る!跳ぶ!足の使い方と着地方法
つまり
高さ・立体感のあるラダーを使う事でトゥーアップ & ニーアップを確実に身につける
のがラダートレーニングの重要な目的でもあるのです。ラダーを使って右のような走るトレーニングをするとトゥーアップ・ニーアップの重要性がわかります。
立体感のあるラダーを使う事でこのようなトレーニング効果を得ることもできるのです。
そしてラダーは持久系のトレーニングでは有りません。長さもやたら長い一本のラダーより、5m前後が2本セットのものを選ぼう。二本あれば様々な方向転換のトレーニングもできるし、つなげて長くする事もできます。
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では代表的なラダートレーニングメニューを紹介!
4:実践!ラダートレーニングメニュー
クイックラン
クイックトレーニングの基本中の基本メニューです。ただラダーのマス目に合わせて素速く走り抜けるだけですが、しかしこれが奥深い!体幹と股関節の使い方、体重移動、そして先ほどのトゥーアップ・ニーアップなど"走る"基本のラダートレーニングです。
サイドシャッフル
よくテレビや動画でも最もよく見かける"ザ・ラダートレーニング"的なのがこのサイドシャッフルと呼ばれるメニューです。先ほど解説したようにただ速く動ていても意味はありません。正確な体重移動のコントロール、足の使い方、肩腕の使い方などチェックポイントは盛りだくさんです!
ツイストシャッフル
なんか楽しそう・・・・もちろんこれもただ素速くステップして見せるだけでは意味がありません。正確なボディーコントロールは不変です。
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安いからといって、ラダー部分が平べったいプレート上のものはダメ。ニーアップ、トゥーアップを確実に身につけるためにも日本SAQ協会のオリジナルラダー(アマゾンPR)のように断面が山形のものを選ぼう。
※「SAQトレーニング」は日本SAQ協会(NISAQ)の登録商標です。NISAQおよび認定インストラクターだけが使用および指導ができます。
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結び
ただ地面にハシゴ状の物を置いてその上をステップしている、ラダートレーニングはそんな単純なものではないということがおわかりいただいたでしょうか? 特にラダー選びに関しては注意しよう。クイック、アジリティー、プライオメトリクス、コーディネーショントレーニングまで、トレーニング目的に応じて幅広く利用できるのがラダーなのです!
子供たちにとっては運動能力を向上しあらゆる動作の基本「ゼネラルスキル」を身につける機会であるので、ラダートレーニングの実践には正しい理解が必要です。
そして紹介した以外にもラダートレーニングメニューはあります。では実際にやってみよう!