1:ウォーミングアップの目的とストレッチ
ウオーミングアップとはようするに「準備運動」のことで、体を温めてトレーニングや運動をするための文字通り準備をすることです。心拍数をどんどん上げて筋肉への血流を上げていきます。
一方、ウォーミングアップの前に「いわゆるストレッチ」から始める人が時々いますがこれはNG。
ストレッチというのは体が温まり筋肉の温度が上がって始めて柔軟が出てきます。筋肉でなくても冷えてる物ってだいたい堅いですよね。
温筋肉も同じ。温めてから伸ばさないとかえって筋肉や腱・靭帯などを痛めてしまう場合があります。
それだけではありません。いわゆるストレッチというとのばしたまま止める「静的ストレッチ(スタティックストレッチ)」を指しますが、
筋肉や腱にはのばされると縮もうとし、あるいは逆に縮むとゆるめようと反応する神経体(→伸張反射)
が存在します。そのためトレーニングや練習・試合の前に静的ストレッチだけを行うとこの
神経の反応が弱くなる=一時的に筋力が落ちる
可能性がありす。その上静的ストレッチでは筋肉の温度の上昇効果もなく運動に必要な柔軟性を得ることはできません。だから
決して「静的ストレッチは安全」ではなくやりすぎればむしろ危険
とも言えます。ではストレッチはいつやればよいのか?
2:静的ストレッチのタイミング
静的ストレッチはすべてのトレーニングや練習終了後の疲労した状態、つまりクールダウンの時にやります。筋肉は疲労すると収縮する性質があるので、筋肉を30秒以上のばしてやることによって、上記の神経反応も抑制され血流を促進し疲労回復を早めます。
また、もちろんクールダウンだけではなくウォーミングアップにも適切に取り入れる事でより柔軟性の向上に効果があるかもしれません。なぜならストレッチで筋力が落ちると言っても
1分以上伸ばし続けた場合落ちる。30秒以内なら変わらない
という研究があるだけなのです。とはいえ温まった状態でこそ伸びるという事は変わりないので、やはりいきなりストレッチから入るのではなく
- ジョグ等軽くウォーミングアップした後静的ストレッチ
- 静的ストレッチ後、次ページで解説する「動的ストレッチ」を行なう
という方法もあります。
しかし次ページで解説する「動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)」を見てからウォーミングアップについて考えてみよう。
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スタティックストレッチで筋力低下はどの程度起こるのか。伸ばしている時間によって筋肉へ与える影響の違い、ダイナミックストレッチの効果など最新の研究成果や実践方法などがまとめられています。
結び
ではどんなウオーミングアップがいいのか、それは静的ではなく"動的"なストレッチをやるのです!次はその動的ストレッチについて学んでみよう。また静的ストレッチはいつやればいいのかを見てみよう。