1:腕立て伏せとベンチプレスの違いとは?
腕立て伏せとベンチプレスには大きく三つの違いがあります。
円軌道
ベンチプレスの特徴は、先に解説したとおり頭上の仮想の中心点を軸にした自然な円軌道で肩関節を稼働することができること。これによって右のようにダンベルから肘までを地面と垂直に維持することで大胸筋への負荷を安定させることができます。
逆に腕立て伏せは下のように中心点が逆の円軌道となり大胸筋への負荷が安定しない。
重力による体幹の安定性
腕立て伏せがうつ伏せであるのに対し、ベンチプレスは仰向け。うつ伏せになると重力で首が下がりどうしても背中が丸まりがちで、体幹が安定しない。
稼動筋肉
腕立て伏せでは手が床に固定されてしまうが、ベンチプレスはフリー。どんな筋トレでも固定点が増えるほど負荷が他の筋肉へ分散されるが、ベンチプレスは手がフリーである事により肩を中心とした円軌道で大胸筋に負荷を集中させることが出来ます。そしてこれが「体幹で四肢と負荷をコントロールする」という意味での体幹トレーニングにもなります。 さらに
- ★腕立て伏せで2、3回しかできない人でも軽いダンベルやバーベルを使えば10回以上しっかりできる!
- ★逆に腕立て伏せで何十回もできる人は重いダンベルやバーベルを使ってより強い負荷をかけられる!
腕立て伏せでは負荷が強すぎる、逆に負荷が軽すぎる、どちらの場合でも負荷調整して大胸筋に適切な負荷をかけることができるのがダンベルやバーベルなどのウエイトを使ったベンチプレスです。
ではこれらのメカニズムを理解した上で、いよいよ腕立て伏せをベンチプレス変える?スーパー腕立て伏せをやってみよう。
2:ベンチプレスに大変身?!バランスディスク腕立て伏せ
前項の腕立て伏せとベンチプレスの3つの違いのうち1の「円軌道の向き」2の「重力の向き」3の「稼動筋肉」については腕立て伏せである限り変える事はできません。しかし3の「手をフリー」は、右のように、バランスディスクに手をのせると、ベンチプレスほどではないですが、腕立て伏せでもかなりフリーな状態に近くできます。
バランスディスクでなくても固めのクッションなどでも代用できますが、手の接地面があんまり柔らかかったりふわふわしているとプッシュした時に沈んでしまい負荷を的確にかけることができません。パランスディスクの代わりに小型のバランスボールを使ってもいいと思います。
もちろん腕立て伏せならではも効果・良さももちろんあります。次は腕立て伏せ効果について。
3:逆に腕立て伏せの良さとは
先にも解説した通り、ベンチプレスは仰向けでベンチに横たわるので手はフリーですが、足を床に着ければ体幹は安定して固定されます。逆に腕立て伏せは手足は固定されますが体幹は宙に浮いた不安定状態で上下します。そのため上下運動時に上下の勢いが体幹にかかるので、
速く動くほど体幹トレーニングになる
のです。体幹をまっすぐに維持固定したまま上下動させることができるか?!
結び
どうだったかな?いつかはバーベルベンチプレスにぜひチャレンジしてみよう!
では次は、腕立て伏せでもベンチプレスでも甘くなりがちな大胸筋の「下部」をきたえる筋トレだ!