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四股突きスクワット - 四股立ちと足腰2

練習量なら誰にも負けない自信のある木下はその日以来さらに四股突きの回数を増やしたが、それでも藤田のあの完璧なセイエンチンには程遠い事実にイラ立ちを感じる日々。そしてある日、練習が終わり、シャワーを浴びた帰り、バスケ部の友人に用があった木下が体育館横のトレーニングルームの前を通りがかった時、ハッと足を止めた。まちがいない、中にいるのは藤田だ。そういえばヤツは来るのは遅いが帰りも一番早い。先輩たちよりも真っ先に部室を出て行くのだが、道場床の雑巾がけは他の一回生とともに絶対欠かさない藤田の態度にこれもまた誰も口出しできない。

パワーラックTRUST彼が出て行った後、木下は誰もいないトレーニングルームに入り、藤田が一人黙々と、たんたんと上げ下げしていたバーベルがそのままになっているスクワットラックに近づく。こういった「科学的トレーニング」的なものを毛嫌いしていた木下だが、なにげなく藤田がやっていたのと同じようにバーベルの下にくぐり肩にあてる。その時点ですでに木下の脳裏には、毎日四股突き100本で徹底鍛錬しているはずの自分の足腰が藤田に敗北を喫している事実が鮮明に浮かび上がっていることをまたしても認めざるをえなかった。しかし木下の主将としてのプライドが無謀以外の何物でもない行動を続行させた。確かにバーベルシャフトはラックのシャフト受けからかろうじて浮かび上がって入るものの、ヤジロベーのように左右に揺れるシャフトがガチンガチンと左右のシャフト受けに激突する。自慢の足腰は湯気を浴びたカイワレのようにワラワラと踊りハタから見れば笑うしかないが、彼の中ではまさに生死の境を激しく行き来していた。激しい衝撃音の後、無様に床に横たわる木下がいた。セーフティーバーにキャッチされたバーベルシャフトの左右には、合計150キロのプレートが装着されていた。

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