それよりもまず「なぜランニングなのか」を考えてみよう。日本ではとにかく「体力をつける=ランニング」とか「足腰を鍛える=屈伸100回」などとすぐ考える人がいまだに多いです。
しかしちょっと待ってください。「体力」ってなんでしょう?「足腰をきたえる」ってなんでしょう? 一口に体力と言ってもいろいろな方向性があります。長距離を走り続けるための体力なのか、短距離を速く走るための体力なのか、重い物を持ち上げるための体力なのか、敏捷性の高い体力なのか。
数学の様々な問題を解くには九九だけではなく様々な方程式が必要なのと同じように、様々な体力を向上させるためにはそれぞれに見合った様々な技術とトレーニング方法があります。100メートル走のタイムを向上するために20分のランニングを続けてもまったく時間とエネルギーの無駄です。
どんな「体力」をめざすのかをよく考えて目標をはっきりしてからどんな運動をするかを考えてみよう。大事なのは初心者であるかどうかではなく「何を目指すか」です。