1:牛乳を飲めば背が伸びる!?牛乳と身長
「背高くなりたかったら牛乳飲めよぉ」と小学生に言うワタクシの知り合いがいるんですが、なんでだと聞くと
「友達でね、めちゃめちゃデカイやつがいて、そいつが牛乳良く飲んでたんスよ」
「でも飲んでもデカくならないヤツもいるだろ」
と言うと彼は反論できないんですが、でもしつこく小学生に同じ事を言い続けてやめない彼。では牛乳と身長は関係があるのでしょうか?!
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2:カルシウム・骨と牛乳
身長の伸びとは骨の成長です。骨はカルシウムでできている。牛乳はカルシウムが豊富だ。じゃあ背は伸びるじゃないか・・・・・って、ちょっと待った!
確かに骨の成分にはカルシウムが多く、そして牛乳にはカルシウムが含まれています。しかし骨というのはカルシウムだけでできているわけではありません。
まず骨を鉄筋コンクリートの柱に例えてみましょう。 まずタンパク質です。タンパク質が鉄筋にあたります。そこにカルシウム(Ca)やマグネシウム(Mg)、リン(P)などのミネラルを ビタミンCで練ったコンクリートを流し込んで固めてできた柱、それが骨です。
確かに牛乳にはそれらのタンパク質やミネラルが多く含まれていますが、 かんじんのビタミンCがほとんど含まれてません。加工乳ならCはほとんど0です。
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3:カルシウムとリンの摂取量
さらにカルシウムというのは単独では働きません。カルシウムとリンの比率が約1:1の適切な比率を保っていなければならないのです。牛乳自体はCa:P比率はよいのですが、それ以外の普段の食事でPの摂取量が多ければCa:Pバランスが崩れてしまいます。
ところが肉や魚や卵などはPが多くCa:Pバランスのよくない食品です。そして加工食品などの食品添加物としてPが含まれいるものもあり、日本人のほとんどの食事内容がCaが不足気味だと考えられるのです。
ですからその分海草類などでカルシウムを補充するように気をつける必要があるのです。トレーニングをする人や運動選手はよりカルシウムの消費量が多くなるので人一倍気をつける必要があります。
4:牛乳と食事バランス
つまりいくら牛乳を飲んでもそれ以外の大部分の食事の中で、栄養バランスが崩れていれば何の意味もないことになってしまいます。ところがお子様に「牛乳がいいんだぞ」という言い方をすると、お菓子とかばかり食べてバランスの悪い食事をしても「牛乳飲んでるから平気だもん」 などと言い出すいけすかないのが出てきたりして、その上親の方も知識がないから否定できない、なんてことにもなりかねません。
もちろん牛乳がダメだというわけではありません。栄養価が高いのですから飲まないよりは飲んだ方がいいと思います。 しかし他でバランスのよい食事ができて必要な栄養が十分とれていれば べつに絶対飲まなきゃいけないというものでもありません。まして飲めば身長が伸びる薬でもないのです。
ようするに基本はバランスのよい食事をこころがけることです。
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結び
ファミリーレストランで出てくるハンバーグとかステーキには、パセリがはじっこにのってたりすることが多いですよね。あれ、食べてます? パセリはカルシウムとビタミンCが多いのです。 ほうれん草よりもぜんぜん多いのですよ。